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帝人、メナリーニ社と高尿酸治療剤の独占販売締結

 繊維大手の帝人の子会社で製薬会社の帝人ファーマ(荒尾健太郎社長、本社/東京都)が、イタリアの大手製薬会社であるメナリーニ社との間で、帝人ファーマが創製した痛風高尿酸血症治療剤「フェブキソスタット」(一般名、日本販売名「フェブリク錠」)の中南米、CIS(独立国家共同体)諸国、オセアニアにおける独占販売契約を締結したと発表しました。これにより同社は、新規高尿酸血症治療剤のグローバルな展開を拡大することになります。
 メナリーニ社は、同剤の欧州の導出先である仏のイプセン社からサブライセンスを受けて既に欧州各国で販売展開していますが、今回の契約締結によってブラジルやアルゼンチンをはじめとする中南米16カ国、CIS8カ国、オセアニア2カ国(オーストラリア、ニュージーランド)の計26カ国における独占販売権が新たに加わることになります。これらの国々での発売は2014年以降になる見通しです。
 帝人ファーマによると、フェブキソスタットは同社が自社創製した痛風高尿酸血症治療剤で、世界初の非プリン型選択的キサンチンオキシダーゼ(尿酸生成をつかさどる酵素)阻害剤。同酵素の阻害剤としては、40年来、アロプリノールが臨床使用されていますが、同剤はアロプリノールとは異なる新しい作用機序を有し、1日1回の服用で血中尿酸値を治療目標値まで強力に低下させ、長期に維持します。また、腎機能が軽度から中等度低下した患者も用量調節せずに服用することが可能で、使いやすい薬剤とされています。