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ファベーラ居住者が増加

 地元メディアの報道によると、ブラジル地理統計院は21日最新国勢調査のデータを公表しました。それによるとファベーラ(貧民街)で生活する国民は2010年度、ブラジル総人口の6%に当たる1142万人に達していたことが分かりました。ファベーラに地域に暮らす極貧状態の住民数は1991年当時は448万人(全体の3.1%)でしたが、2000年は653万人(同3.9%)に増加しています。この増加について地理統計院は、「2010年の国勢調査衛星写真を使用するといった新方式で行っており、そのまま比較するのは適当でない」と指摘しています。
 ブラジル国内には、323都市の6329か所がファベーラに指定されています。特に人口が100万人以上の大都市周辺にあるファベーラが全体の88.2%を占めており、大都市圏の拡大現象につながっています。

ベレン、リオ、聖市に集中

 サンパウロ市、リオ市、パラー州ベレン市には、国内の全ファベーラのうち43.7%が集中していることも明らかになりました。ベレン市では昨年、人口の半数以上(54.5%)がファベーラで生活しており、リオ市の22%、サンパウロ市の11%がそれに続いています。反対にファベーラで暮らす人口の割合が最も低かったのは南マット・グロッソ州カンポ・グランデ市で0.2%でした。