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亡父の精子を使用した人工授精で女児誕生

 フォーリャ紙の報道によると、パラナ州クリチーバ市で20日、すでに死亡している父親の冷凍保存精子を使用した人工授精で女児が誕生しました。ブラジルでは初めてのケースです。
 父親のロベルト・ジェフェルソン・ニエルスさんは、33歳の時がんで死亡しました。ロベルトさんが亡くなったのは結婚後5年が経過した時です。この間、妻のカチア・レネルネイエルさん(39)は不妊治療をしたものの、子供に恵まれませんでした。
 これまでブラジルでは、死亡した夫の精子を使っての人工授精は倫理上の問題から行われていませんでしたが、昨年5月、カチアさんは裁判所から死亡した夫の精子を使用して人工授精を行う許可を得、冷凍保管した夫の精子を使用した人工授精を試みてきました。
 カチアさんは3回の人工授精の末、10月に妊娠。ニエルスさんが死亡してから8か月が経過していました。誕生した女児はルイザ・ロベルタと名付けられ、「ルイザは私の人生の再出発のためにやって来てくれたの」と、カチアさんは父親にそっくりの娘の誕生を喜んでいます。