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高過ぎる携帯通話料金

 ブラジル人は携帯電話サービスに対して世界中で最も高い料金を支払っている──国連の専門機関の一つ国際電気通信連合の見立てです。全世界における携帯電話サービスの料金は過去2年間で平均22%低下しているにもかかわらず、ブラジルではわずか7%しか下がっていません。国際電気通信連合は、ブラジルではいまだに携帯電話市場の自由化が不十分で一部の事業体が独占する状態にあり、これは問題だと指摘しています。
 同連合によると、2008年から10年へかけての2年間は経済危機に見舞われた時期でしたが、全世界の携帯電話契約件数はサービス料金の低下で、40億件から53億件に増加しました。ブラジルでも契約件数は増加し、02年の普及率20%から10年には、国の総人口約1億9千万人を上回る2億件以上にまで膨らんでいます。ブラジルはこうした契約件数の上昇に関係なく、サービス料金は高止まり、ここ2年間での通話料金の引き下げ率はアフリカ地域の25%減さえ下回っています。
 ちなみに、電気通信事業者協会の統計によると、日本における携帯電話・PHSの今年4月末時点での契約総数は1億2398万4千件で、総人口1億2800万人(2010年国勢調査)を下回っています。