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福島原発事故、ドイツの原発閉鎖が影響、原発建設計画を放棄

 福島第1原子力発電所事故の影響で世界各国が原子力発電所の見直しを迫られています。先進諸国では初めてドイツ政府が2022年までの原発の閉鎖を決め、中国も新規の原発建設を中止するなどエネルギー政策の変更を余儀なくされています。エスタード紙が報じたところによると、ブラジルも政府もジルマ大統領側近が、「正式な決定は来年に持ち越されるが、現在計画されている4基の原発建設を破棄する方向で検討が進められている」と語りました。
 ブラジルでは、リオ州アングラ・ドス・レイスに2基の発電所を保有し、現在は3基目のアングラ3を建設しています。同原子力発電所は1985年に建設が開始されたものの、経費の高騰と環境面で反対の声が上がり、建設計画は86年から頓挫していました。2009年にようやく建設が再開され、ルーラ前大統領の2期目に再開が決定していますが、今後どうなるかは白紙状態です。