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公園で小鳥たちに餌を与えて7年の日本人

 地元紙が日本人の美談を紹介しています。
 サンパウロ市内のアクリマソン公園に「小鳥たちの日本人(ジャポネス・ドス・パッサリーニョス)」として知られる日本人男性がいます。2003年以来、毎日小鳥たちのためにフェイラ(朝市)で仕入れたパパイヤとバナナを運ぶ「マノ」ことウエムラ・トモミ氏(64)です。小鳥たちにとって、パパイヤは大のご馳走。雨の日も晴れの日も、クリスマスやカーニバルの日でも、7年間にわたり一日も欠かさずに果物を届けてくれるウエムラ氏に、小鳥たちは彼の手から餌を食べるほどなついています。
 ウエムラ氏は03年に手続き代行業を定年退職後、公園の鳥たちに餌を与える「仕事」に就きました。毎朝、アクリマソン公園の屋外ステージ裏に設置した木のカウンターに30個のパパイヤと35本のバナナを並べます。サビア(つぐみ)、サニャソ(風琴鳥)、セキセイインコなどが、用意した食事に集まってきます。
 アクリマソン公園を「職場」に選んだのは、公園の周りで週に6回、フェイラが立つからです。小鳥たちの餌を求めてフェイラを回るウエムラ氏の存在はよく知られており、何も言わなくても出店者が果物を取り置いてくれているそうです。