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福島原発の余波、安全対策見直し

 地元での報道によると、福島原発事故の余波を受けブラジルでも、現在稼働中のアングラ・ドス・レイス原発の安全確保の調査を始めました。アングラ原発は1970年代に建設が始まり、アングラ1は85年1月に、アングラ2は2001年2月からそれぞれ運転が開始されています。続いて1985年にアングラ3の建設が始まったものの、経費の高さと環境面で反対の声が上がり頓挫、2009年にようやく建設が再開され、現在も建設中です。ブラジルは水資源が豊富なため全発電量の80%以上を水力で賄っており、原子力発電はわずか4%強に過ぎません。
 アングラ原発はリオから150キロ地点のリオ・サントス街道にあり、山脈を背にした海岸沿いに位置します。同地域には約2万人が居住し、事故が起きれば住民と原発職員の避難経路の確保が難しい状況です。今のところ避難経路はリオ・サントス街道しかなく、山沿いを通る同街道は雨期には土砂崩れが多発し、山肌には100トンを超える岩石が点在し、原発事故の際は通行不能になる危険性があります。
 このため、アングラ原発を運営するエレトロ・ヌークレアール社は新しい避難経路として、海岸に桟橋を建設する計画を進めています。桟橋建設場所の候補地として、同原発の中心部から3キロ離れたプライア・ブラバもしくは10キロ離れたバイア・ダ・ヒベイラが上がり、大型客船が横付けできる程度の桟橋を建設する計画と言われます。しかし現在、桟橋の設置場所、規模ともに未定です。
 今回の福島第一原発の事故に危機感を抱いたエレトロ・ヌークレアール社の役員、ジオジェネス・サルガード・アルベス氏は、「避難経路としてリオ・サントス街道の安全性を確保しなければならない。この調査計画は以前から持っていたが、福島原発の事故により予定を早めて実施することになった」と説明し、さらに住民にも安心してもらえるように安全性を公表していく方針を示しています。