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高速鉄道入札公示

 ブラジル連邦政府は13日になり、成り行きが注目されているリオデジャネイロからサンパウロ経由でカンピーナスまで約510キロを結ぶ高速鉄道計画の入札を公示しました。入札日は12月16日の予定です。日本からは三井物産などで構成する企業連合が新幹線方式の採用に向け応札する見通しで、フランスやスペインなどの欧州勢に加え、同じアジアから韓国と中国も意欲を見せています。新幹線の技術と実績では日本勢が有利と見られますが、問題は入札価格。総事業費330億レアルの高速鉄道は、政府が落札条件として普通席1キロ当たり運賃を最大0・49レアルに設定しており、最大の利用が見込まれるリオ―サンパウロ間では199レアル程度になります。入札では最も安い運賃体系を応札した企業連合が落札することになりますが、これは完成後の運営方法になるため、日本勢が必ずしも有利とはいえません。フィゲイレド国家陸路輸送庁長官によれば、入札条件は最安の運賃体系を示すことが大事で、運営実績を考慮するのは入札額が同額だった場合のみ、と話しています。

落札条件は「安価」と「実績」

 応札に意欲を示しているのは、日本、韓国、中国の東アジア3か国に加えて、フランス、ドイツ、スペインの欧州勢。フィゲイレド長官は、一度はあきらめたイタリアも入札公示と同時に駐ブラジル大使館が関心を伝えてきたと話ています。
 1964年の開通以来、約半世紀にわたり新幹線を無事故で運営している日本は、これらの中で最大の実績があります。鉄道敷設技術だけでなく、リオ―サンパウロ間に多いトンネル掘削工事でも高技術を持っており、技術面ではかなり有利と見られています。しかも既に台湾に新幹線方式を輸出した実績もあります。
 ただ、地元紙によればフィゲイレド長官は、「日本が必ずしも有利なわけではない」と言明したと伝えられ、最も安い運賃体系を提示した国が落札するとし、運営実績は同額だった場合にのみに考慮されるとしています。技術面については「加味する程度」ということです。
 入札は12月16日に行われる予定で、落札者とはその3か月後に正式契約を結びます。政府は工期を最長6年と考えており、来年末までの着工を目指しています。この計画では、早くて2017年の開通となり、14年のサッカー・ワールドカップ、16年のリオ五輪には間に合いません。ルーラ大統領とフィゲイレド長官は、この2大大会には部分開通の形で対応するとしています。
 政府は同事業のため、国庫から34億レアルを投入して高速鉄道交通公社を設立し、同公社に特別目的事業体の33%までを資本参加させる方針です。330億レアルの総事業費のうち100億レアルは社会経済開発銀行からの融資とし、外国からの資材輸入などにかかる57億レアルは国際援助銀行の融資で調達することを考えています。