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未成年者の飲酒傾向、私立校生で顕著 10/06/10 (10:46)

 地元フォーリャ紙の報道によると、サンパウロ国立総合大学の調査でサンパウロ市における未成年者の飲酒は、私立校に通う高所得層の子弟の間で顕著なことが分かりました。
 調査は、市内37私立校で 13〜18歳の5226人を対象にしたもので、一度にコップ5杯以上の酒類を飲んだことがあると回答した生徒は全体の33%、アルコール類の過剰摂取経験が3人に1人の割合でいました。高校生(15〜18歳)では1か月に5回以上、同量を摂取するという生徒が、男子は7%、女子は5%。中学生(13〜15歳)で過剰摂取の経験がある生徒も14.2%に上りました。全体の飲酒経験は80.3%と高率で、95%までが高所得層に属する私立校生でした。彼らの間では気軽に飲酒が行われているようです。
 初めての飲酒に同席した人を問う質問では、「親戚」(46%)、「友人」(28%)が多く、21%は「自発的に飲酒した」と回答。夜に友人らと出かける生徒の飲酒率は、夜は外出しない生徒の10倍に達していました。
 未成年者への酒類の販売は禁止されているものの、今回調査した生徒のうち、店頭購入を断られたのはわずか2%。7万軒の販売店に対し700人の監視員しかいなく、監視の目が行き届いていないことも未成年者の飲酒傾向に拍車をかけていると、何らかの改善策の必要性を指摘しています。