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サンパウロ市民はドル高騰で生活が不安

 日本の円高ドル安とは逆に、ブラジルはドルが高騰、輸入商品が軒並み上昇し、市民の間に先行き不安感が急速に高まっています。サンパウロ商業連盟によると、1ドルが一時2.314レアルに急騰(10月22日時点では2.118レアル)したことで、中国からの輸入商品が高騰、売値も上昇し、売行きが激減しているのです。
 サンパウロ市中心部の25・デ・マルソ街の商店街の小売り価格は最高で30%の値上げになっており、売上げは昨年同期比で70%も落ち込みました。同商店街では今年の1〜9月、現金払いと分割払いの売上げ総額が昨年同期比で7%増加すると見積もっていたものが、10月初旬の売上げ減少で増加率は0.7%に留まり、昨年並みの売上げに予想の変更を強いられています。
 サンパウロ商業連盟の会長は、「親たちは昨年、子供の日(12日)のプレゼントにショッピングから60レアル、露天商から30レアルほど買っていたものを今年は倹約し、購入額が半減している。このため商品は売れなくなり、工業も生産量を縮小、失業者の増加に一役買っている」と語っています。