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中南米からの欧米移住者が困難に直面

 国際金融危機の影響はスペインへ移住したブラジル人を始め、中南米からの移住者を直撃しています。ブラジルのエスピーリト・サント州から移住したジョゼ・レーメさんは、住宅ローンを払えなく、マイホームを手放さざるを得ない状態にあります。スペインには中南米から18万家族が移住していますが、レーメさんと同じ状態に喘いでいるといわれます。スペインの失業率は11%に達し、欧州で最高。不況が深刻化すれば19%に上昇するともいわれ、移住者はさらに困窮度が増すことになります。
 ボリビア人、ペルー人、キューバ人、パラグアイ人たちは、よりよい生活を求めてスペインに移住したにも関わらず、給料は安く、借金がかさむという具合で生活は窮乏化の一途です。ドミニカから移住した一人は、大工として数多くの住宅を建築したものの、6年間働いてやっと購入した住宅も、ローンが払えなくなり投げ出すしかない、と嘆いている状態です。
 アメリカへ移住したブラジル人も同じ苦境下にあります。建築業界では失業者が増え、夫はパート労働に頼らざるを得ず、収入は一時の半分しかありません。これでは購入した住宅も売却せざるを得ず、マイホームでの家庭団らんも過去のものとか。家庭の収入減をカバーするため、妻がパートに出るケースが増えているそうです。