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サンパウロ市会議員選挙で日系は惨敗、羽藤氏ら2人のみ当選

 5日行われたサンパウロ市の市会議員選挙で、25人が乱立した日系候補は惨敗、羽藤ジョージ氏(PMDB)と神谷牛太郎氏(DEM)の2人しか当選しませんでした。
 羽藤氏が日系ではトップの得票で40,847票(17位で当選)、神谷氏が29,914票(38位で当選)で、それぞれ再選されました。現職という有利さが大きく作用したようです。当選圏と見られていた野村アウレリオ氏(PV)は、19,374票しか獲得できず、73位で落選しました。もう一人の有力者、小林ビットル氏(PSDB)も14,400票の獲得で89位と出遅れ、当選に至りませんでした。ちなみに、サンパウロ市の議席数は全部で55議席です。
 一方、同時に実施された全国の市長選挙で、ブラジル各地で日系の市長が当選しています。
 サンパウロ州の市長選では、バストス市で票総数17,000票のうち、同文化協会副会長の木村豊氏(PSDB)が4,995票を獲得し、副市長に当選しましたが、現副市長だった豊島重幸氏(PP)は得票総数が4位で落選しました。バストス市議に立候補していた林サチコ氏(PV)は450票を獲得、初当選しました。また同州イツベラーバ市長選では現職の松原マリオ氏(PSDB)が18,190票(投票総数の82%)という大量獲得で再選されました。
 アマゾンのパラー州では、イガラッペアスー市で上杉サンドラ氏が初出馬で初当選したほか、サンタ・イザベル・ド・パラー市長に加藤マリオ氏(PMDB)が2期目の再選を決めました。また、サンタレン・ノーボ市ではペドロ・オオハゼ氏(PMDB)が、4年ぶりに同市長として返り咲きました(3期目)。
 南マット・グロッソ州では、アナウリランジア市でエジゾン・タカゾノ氏(PMDB)が2,630票を獲得して同市長に当選。また同州ボドゥケーナ市では、ジュンイチ・ハダ氏(PMDB)とカズト・ホリイ氏(DEM)の二人が日系同士で市長の座を争い、ハダ氏が165票の僅差で競り勝ちました。
 そのほか、ゴヤス州イパメリ市でウィルソン・スガイ氏(PMDB)、マット・グロッソ州パラナイータ市で宮島ペドロ氏(PSDB)がそれぞれ当選しています。
 付記しておきますと、今回のブラジル地方統一選挙では、22州で1000人近くの日系人が立候補したということです。ただ、成績は期待ほどではなく、日系人の大統領出現まではまだまだ時間がかかりそうだとか。