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閑静な高級住宅街が地獄に一変

 サンパウロ市内でも安全な高級住宅街として名を馳せていたサンパウロ市南部のモルンビー地区が、いまタクシー運転手すら通行を敬遠する危険なゾーンになっています。路上には昼間から流れ弾が飛び交い、警官は撮影された強盗現場のビデオ・テープを見ようともせず、事件簿にも記録しないといったように住民の安全保障は何一つされていないようです。同区では強盗事件が2日に1度の割合で発生、年初から現在までで40件を記録しています。住民は戦々恐々としてるのが実情です。
 発生した40件の内、殆どは警察の事件簿にも記録されていないといわれます。被害者の大部分は後難を恐れてか住所、名前、被害金額など詳細に事件を届け出ていないからということです。住民たちは打ち続く事件発生に戦々恐々、ビルも商店も住宅も私設の警備会社と契約、儲けているのは警備会社のみということのようです。