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ブラジルが移住者送出国に

 ブラジルは日本人を始めヨーロッパなどからの移民受け入れ国でしたが、最近は移民送出国になりつつあるようです。 これまでは、移住先といえば、アメリカでしたが、近年はアメリカ政府の不法入国取りしまり強化もあって、米国移住をあきらめル人が増えています。このためアメリカ行きの航空券の売り上げが40%も減少しているそうです。このアメリカに変わって移住先として選ばれているのが、ポルトガル。同国行きの航空券売り上げは倍増しているといいます。
 移住者が目立っているのは、人口30万人のミナス州ゴヴェルナドル・ヴァラダーレス市。ブラジル国内でも、ポルトガルへの移住が相次いでいるため話題になっています。同市は元々、第二次世界大戦の頃にアメリカの兵器工業用鉱物を盛んに輸出し、アメリカとは結びつきの強いところ。同市からはすでに4万人が米国に移住しています。ところが、アメリカ政府の不法入国取りしまり強化で住みづらくなったと、帰国する人が増え、変わってポルトガルへの移住者が増えてきたというわけです。
 ポルトガルへ移住した一人は、「ユーロはドルよりも分がいい」と、そのメリットを話しています。治安が最悪のブラジルと比べると、ヨーロッパの国は生活しやすいということでしょうか。日本へ出稼ぎに来てそのまま永住する日系ブラジル人も増えていますが、現在のブラジルの最大の問題は治安のようです。