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左翼一辺倒ではないラ米

 ラテンアメリカの政治状況について、現地の新聞に解説記事が載っていましたので掲載します。
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 英エコノミスト誌最新号はラ米の大物独裁者、右翼のピノチエト元チリ大統領が去り、キューバカストロ議長(左翼)がいま病床にあって、80歳の誕生日の祝いに出席できそうもなく、独裁時代の終焉を前にしたラ米に、いま民主主義が開花しているとして、興味ある記事を掲載している。
 チリのNGO「ラチンバローメトロ」の調査結果を引用しているが、そこにはラ米では民主主義が好意の目をもって見られており、これは数年前に比べてかなりの変化であるとし、併せて各国大統領の知名度や評価を集約している。
 ラ米では近年、12ヵ国で民主主義選挙が行われた。3年間続いた経済成長により、各国で民主主義支持率が高まり、今回の調査では58%になっている。1年前に比べて5ポイント上昇である。しかし、1997年よりも5ポイント低い。多くの左傾化大統領が今回当選したが、それを左翼政治支配の強化とは受け取ることができない。その代表的な例がチャーベス・ベネズエラ大統領である。
 同国の有権者の75%が彼を左翼政治家とは見ていない。左翼だが、少しずつ中道に近づく傾向にある。チャーベス大統領は、事ある毎に米国批判をするが、地域での評判はブッシュ米大統領同様によくない。その理由は国内の失業、貧困、治安悪化、犯罪のはびこりが原因。
 ラ米の多くの地域で中道から右翼に向かう傾向がじょじょにみられるが、それをはっきり示すのがメキシコである。ブラジルはこの10年間にさほど大きな変化はなく、中道政治が明白、との調査結果である。コロンビアはベネズエラ同様この種の問題を抱える。米国の支持を受けるコロンビアでは右翼政治がとられているが、左翼のベネズエラに比べて右翼であるというだけである。
 知名度調査では、ボリビアのモラレス大統領は当選後間もないが46%と高く、当選後4年が経過したブラジルのルーラ大統領の51%に近い。チャーベス大統領はマスコミを利用している割には知名度がさほど高くない。地域の3分の1が「知らない」という。高くないばかりか、「ネガチブ」との回答率が39%で、まだ地域リーダーの資格はない。ルーラ大統領は、調査結果はよいが地域リーダーとなるには知名度がいまいちである。
 そこへ行くと、カストロ議長を知らないとの答えは地域の20%。知名度は高いが、それがブラジル国内だと、意外にも40%がカストロ議長を知らない。