中南米の最新情報

NPOチャレンジブラジルが、ブラジルを中心に中南米のニュースをお届けします。

テメル政権の評価、前回から低下

 地元メディアによると、全国運輸連合の委託で調査会社MDAが行ったテメル政権の評価の聞き取り調査で、肯定的に評価したのは10.3%で、昨年10月の調査(14.6%)から低下しました。否定的な評価は前回の36.7%から44.1%へ増加しました。

 現政権を「良い」と答えた人は9.1%、「最高」と答えたのは1.2%で、前回の12.5%、2.1%から低下しています。「普通」と答えた人は38.9%で、前回は36.1%でした。否定的な答えをした人で「悪い」とした人は13.2%から17.6%へ、「最悪」は23.5%から26.5%へそれぞれ増加しています。テメル大統領の仕事ぶりについては、肯定的な評価が24.4%(前回は31.7%)、否定的な評価が62.4%(同51.4%)でした。

 各分野の6カ月後の見通しに関する質問では、雇用が「良くなる」は31.3%、「悪くなる」は30.6%、「今と同じ」が35.9%でした。その他、保健は25.7%、教育は28.9%、治安は20.4%が「良くなる」と答えています。

ルーラ元大統領の人気衰えず
 大統領選が今実施される場合を想定した投票先意向の聞き取り調査では、最も人気があったのはルーラ元大統領で30.5%、以下マリーナ・シルバ元上議11.8%、ジャイル・ボルソナロ下議11.3%、PSDB党首のアエシオ・ネベス上議10.1%、シロ・ゴメス元大臣(民主労働党)と続いています。

リオのレブロン区で邦人窃盗被害

 在リオ日本国総領事館によると、1月31日午後、リオ市内レブロン地区のPlataforma(有名なショーレストラン)前の屋外駐車場で邦人が窃盗事件に遭いました。被害者は、知人との会食のためイパネマ地区の飲食店に運転手付きの車で行き、食事を終え車の所に戻って鞄が盗まれていることに気付きました。鞄の中には現金と私物が入っていました。

 知人との会食の間、運転手は駐車場で待機していましたが、運転手が15分ほど駐車場を離れた隙に車両の鍵をこじ開け、車内にあったカバンを盗んだものです。

 被害者は速やかに文民警察観光警察署に届けようとしましたが、文民警察はストライキ中で、なかなか被害届を受理してもらえず、翌日になってインターネットで被害を申告したそうです。

サンパウロ市の壁絵、「許可無く消去」を禁じる

 今年1月1日にジョアン・ドリア氏(PSDB)がサンパウロ市長に就任して以降、市内の至る所で、建造物や道路の構造物などに描かれたグラフィッチ(壁絵)やピシャサン(落書き)が市当局によって消去されており、これに抗議して新たに落書きするなどした複数のグラフィテイロ(壁絵師)やピシャドール(落書き人)が同市警備隊や軍警察に身柄を拘束されるなどしています。

 地元メディアによると、この件に関して裁判所は13日、サンパウロ市歴史的・文化的・環境的財産保存審議会の許可無く市役所が街中の壁絵を消去することを禁じるとの決定を下しました。この決定に従わない場合、市役所は1日につき50万レアルの制裁金が科されることになります。サンパウロ市役所は裁判所の決定を不服として異議を申し立てる予定です。

 裁判所の今回の決定は、ドリア市長が市内を貫く幹線道路の側壁に描かれた壁絵を消して灰色に塗ったことを受けて壁絵の制作者らが起こした集団訴訟の結論です。原告側は訴えの中で、ドリア市長の街頭美化プロジェクトの一環として市役所が明確な技術基準なしに公共スペースにすでに存在している作品を灰色の塗料で消去したという行為は、景観的、文化的に取り返しの付かない被害をもたらしたと主張していました。

 裁判所の決定に対し市役所は、「壁絵は保護されるべき文化的財産ではない」とし、壁絵の消去は同審議会もしくは技術サポート機関の事前承認を必要としないと主張、異議を申し立てるとしています。

ペットフード生産に2.7億レアル投資=ネスレ=

 地元メディアによると、食品・飲料の世界最大手、ネスレ(Nestlé)は2億7000万レアル(約95億円)を投じてサンパウロ州リベイロン・プレト市の工場で犬・猫向けペットフード「ピュリナ」(Purina)を生産する計画です。対象はペット愛好家のブラジルの高所得者層です。ネスレの関係者によれば、現在、ペット産業で成長しているのは高品質の製品で、ブラジル市場は大きな成長を期待できるとしています。

 ラテンアメリカの「ピュリナ」担当役員は、リベイロン・プレトのピュリナ製造工場では年間3万トンのペットフードを生産し、その約75%をブラジル国内で販売、残りはアルゼンチンやペルー、チリ、コロンビアといったラテンアメリカ諸国に輸出するとしています。

軍警官を現行犯逮捕=サンパウロ=

 国内メディアによると、サンパウロ州文民警察は同市内東部のビラ・プルデンテ地区で7日、武器を携行している私服の軍警察官1人を盗みの疑いで現行犯逮捕しました。サンパウロ州公共保安局によると、事件は文民警察が捜査しており、逮捕された軍警官は現在、軍警官専用の刑事施設であるロマン・ゴメス刑務所に収監されています。軍警内部監察当局は解雇を含む処分を検討しています。

 現役の軍警官がどのような犯罪行為を行ったのかなど事件の詳細について公共保安局は明らかにしていません。ジェラルド・アルキミン州知事は8日、メディアの質問に「サンパウロ州は約12万人の軍警官と良好な内部監察局を有している。彼(軍警官)はすでに逮捕されており、確実に警察から追放される」と答えました。

街頭カーニバル規制=サンパウロ市=

 各メディアによると、サンパウロ市役所は市内西部の主要な23の道路や広場での実施を禁じるとする街頭カーニバルを規制、さらに市内中心部のルーズベルト広場、一般に「ミニョカン」の愛称で呼ばれる高架道路におけるグループの集合並びに解散を禁じました。
 市役所は、公共スペース利用の見直しと騒音を回避するためと説明しています。今回の措置は近隣住民の要望でもあるとしています。
 ルーズベルト広場はグループの集合及び解散の場所としての使用は禁じられますが、パレードのコースの一部とすることは自由です。

五輪公園の競技会場 管理不足で廃墟と化す

 地元オ・グローボ紙などによると、オリンピック・パラリンピックの会場となったリオデジャネイロ市バーラ・ダ・チジュッカ地区のオリンピック公園(118ヘクタール)が、終了から4カ月経過した現在では管理が行き届かず、放置された状態で廃墟のようにになっています。

 競技会場周辺では、短期の使用のため建設された構造物が今もそのまま残り、ゴミ、維持管理不足、汚れたプールに溜まった水、放棄された残り資材、舗装の不備や歩道の穴が目に付くなど、廃墟のような様相を呈しています。電線や資材の盗難も起きています。

 リオ市役所は昨年11月24日、公園内の競技会場やその他のエリアの管理のため、緊急な契約として入札なしで請負企業と契約を結びました。契約から今年2月までに同社は約330万レアルを受け取ることになっていますが、同所は維持管理が行なわれた痕跡も、同社の従業員の姿も見られません。同社は市役所とは別に3つの契約もしていますが、全て入札なしの緊急契約です。同社は合計約900万レアルを受け取る契約ですが、この契約はエドゥアルド・パエス前市長の時代に締結されたもので、有効かどうか不明のままです。

 オリンピック公園は、リオでの大会開催のために連邦資金を含む20億レアル以上で建設されており、リオ市最大のスポーツ遺産になるはずでした。しかし現状を見ると、外国のテレビ局により使用されていたテレビ塔や本来なら撤去されるべきいくつかの一時的な建造物は、天井が崩れ電線や部品が外れたままになるなど危険な状態です。大会中に食事エリアとして利用されていた場所は、工事資材の置き場になっていますし、大会開会直前の6月末に完成した自転車競技場は、壁の一部が剥がれ、穴の空いた部分もあります。歩道はボルトが壊れ、パイプの破片がコンクリートからはみ出すなど、通行するのに危険さえ感じられます。

 競技会場の入り口には市の警備員が配置されていますが、侵入するのは簡単です。内部の警備は、民間企業あるいは軍警が行うことになっています。しかし、警備は行われていず、資材が盗まれています。水泳競技のウォーミングアップ用プールには雨水が溜まっていました。

 市役所は民間企業を対象にした入札をキャンセルし、昨年12月に競技会場の運営権を連邦政府に委譲しました。スポーツ省が受け持つ第1・第2会場はトレーニングセンターなどのスポーツ関連施設に改修され、水泳競技会場は市内の他所へ移設する計画で、第3競技場は引き続き市が管理し、市立学校が設置される予定です。

ルーラ元大統領の夫人、マリーザ・レチシアさん死去

 地元メディアによると、ルーラ元大統領の妻、マリーザ・レチシア・ルーラ・ダ・シルバさんが3日、サンパウロ市内の病院で死去しました。66歳でした。マリーザ夫人は動脈瘤破裂による脳血管障害のため1月24日から同病院に入院しており、今月2日、医師団がマリーザさんの脳血流が停止していることを発表、3日になって最終的な検査を行った後死亡を発表しました。
 マリーザ夫人はサンパウロ州サンベルナルド・ド・カンポ市出身。1974年にルーラ元大統領と再婚し、以来42年間、労働組合運動から労働者党創立、大統領就任に至る同氏の政治活動を支えてきました。脳血流の停止が発表された後、同病院にはフェルナンド・エンリケ・カルドーゾ元大統領、ジルマ前大統領、労働者党政権時代の元閣僚や同党所属の政治家、テメル大統領および現政権の閣僚など多数の政界関係者がお別れに同病院を訪れました。
 ルーラ氏と家族は同夫人の臓器を移植に提供し、夫人の肝臓、腎臓、角膜が移植されました。夫人の死去を受け、テメル大統領は3日間の公式服喪を宣言しました。
 マリーザ夫人は、国営石油ペトロブラスを舞台にした汚職に関連し、資金洗浄に関わったとして起訴され、ルーラ氏とともに被告となっています。ルーラ氏は告別式の挨拶で、夫人への感謝を表すとともに、夫人の潔白を強調しました。

配車依頼の車で女性を誘拐=サンパウロ=

 地元メディアによると、広告業に従事する女性(31)が、サンパウロ市内南部のビラ・オリンピア地区で、配車アプリケーション「ウーバー」で呼んだ車で誘拐されるという事件が起きました。被害者の女性は「携帯電話を使って車を呼んだ時は仕事中で、ゴメス・デ・カルバーリョ通りで乗車すると助手席に武装した人間が横たわっており、後部のトランクの中に隠れていた別の武装した男が座席をリクライニングさせ、運転手がフンシャル通りで車を停め3人目の男が車に乗り込んできた」と警察に話しています。

 その後犯人は銀行店舗を探し、被害者の女性に現金700レアルを引き出させ、その後再度現金を引き出させようとしたがうまくいきませんでした。そのため女性をショッピングモールへ連れて行き、クレジットカードで2599レアル分の買い物をさせました。

 犯人の隙を見て女性用トイレへ駆け込んだ女性は、モールの警備員に助けを求め警察に通報、軍警察が到着したとき犯人は逃走した後でした。警察は、ウーバーの運転手も犯人グループの1人だったのか、それとも運転手も女性と同様に被害者だったのか、その時点では不明としていました。

 サンパウロ州公共保安局は、監視カメラの映像を入手、警察が捜査を進めているとしていますウーバーは事件を受け、「関係当局の捜査に協力する。この事件にかかわった運転手は捜査が終了するまで活動停止としている」と発表しています。

配車依頼の車で女性を誘拐=サンパウロ=

 地元メディアによると、広告業に従事する女性(31)が、サンパウロ市内南部のビラ・オリンピア地区で、配車アプリケーション「ウーバー」で呼んだ車で誘拐されるという事件が起きました。被害者の女性は「携帯電話を使って車を呼んだ時は仕事中で、ゴメス・デ・カルバーリョ通りで乗車すると助手席に武装した人間が横たわっており、後部のトランクの中に隠れていた別の武装した男が座席をリクライニングさせ、運転手がフンシャル通りで車を停め3人目の男が車に乗り込んできた」と警察に話しています。

 その後犯人は銀行店舗を探し、被害者の女性に現金700レアルを引き出させ、その後再度現金を引き出させようとしたがうまくいきませんでした。そのため女性をショッピングモールへ連れて行き、クレジットカードで2599レアル分の買い物をさせました。

 犯人の隙を見て女性用トイレへ駆け込んだ女性は、モールの警備員に助けを求め警察に通報、軍警察が到着したとき犯人は逃走した後でした。警察は、ウーバーの運転手も犯人グループの1人だったのか、それとも運転手も女性と同様に被害者だったのか、その時点では不明としていました。

 サンパウロ州公共保安局は、監視カメラの映像を入手、警察が捜査を進めているとしていますウーバーは事件を受け、「関係当局の捜査に協力する。この事件にかかわった運転手は捜査が終了するまで活動停止としている」と発表しています。