ブラジルの最新情報

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値上げ抗議のデモ続く

 サンパウロ新聞Web版によると、サンパウロ市とサンパウロ州政府が今月初めに実施した路線バス、地下鉄、近郊都市電車の運賃値上げに抗議する2回目のデモ行進が16日、サンパウロ市内中心部で行われ、デモ参加者の14人が警戒に当たっていた軍警察に身柄を拘束され、フォトジャーナリスト1人を含む複数が軍警の非殺傷性手榴弾の破片やゴム弾、催涙ガスなどで負傷しました。
 デモは、公共交通機関の運賃無料化を訴える市民グループ「Movimento Passe Livre」の呼びかけで行われたもので、同市中心部のパウリスタ大通りの「サイクリスト広場」に午後5時頃から集まり、デモ行進を開始する前の集会を始めました。この集会を武装した軍警官らが取り囲みました。1人の男性がデモを警備している軍警の隊列を横切ろうとしたところ、数人の軍警が突然この男性を取り押さえにかかり、それを合図に集まっていた市民や報道関係者らに向け何発もの催涙弾や非殺傷性手榴弾などが発射されました。周辺にオフィスビルやマンションが立ち並ぶ現場一帯は一時、催涙ガスの白煙に包まれました。

デモ開始前に発砲

 デモ行進がまだ始まってもいない時点で起こったこの騒動について、デモ参加者らは、軍警がデモ行進を中止に追い込もうとしてやったことだと話しています。騒動の際、現場で取材をしていたフォトジャーナリストの男性(39)が、軍警官が至近距離から発射したゴム弾を右ひざに受け病院で手当てを受けました。この男性は被弾した後、救急処置を求めるために現場の指揮を執っていた軍警将校にゴム弾で撃たれたと告げましたが、答えは「我々は何もすることができない」でした。
 軍警の規則では、ゴム弾の発砲は「積極的な攻撃者」に対して、最低でも20メートル離れている場合にのみ認められています。混乱が収まった後、市民は軍警とサンパウロ市警備隊に「付き添われ」ながら平和的にデモ行進を行い、解散しました。

コーヒー生豆輸出が15%増加

 国内メディアによると、ブラジル・コーヒー輸出業者協議会が15日、昨年のコーヒー生豆の輸出量は過去最大を記録したと発表しました。輸出量は、収穫が良好だったこともあり、17年より15%増の3152万袋(1袋=60キログラム)でした。国家配給公社は、昨年のコーヒー豆収穫量は6165万袋と発表しています。

 ブラジル・コーヒー輸出業者協議会によると、輸出したアラビカ種の生豆は2904万袋、ロブスタ種は248万袋に上りました。アラビカ種の豆は通常、より質の高いコーヒーを製造するのに使用され、ロブスタ種の豆は主にインスタントコーヒーの材料にされています。

大統領が銃所持法令に署名

 国内メディアによると、ジャイル・ボルソナーロ大統領(PSL=社会自由党)は15日、市民の武器所持を容易にする法令に署名しました。法令は1人の市民が最大で4丁の銃器を購入することを認め、銃器所持有効期間をこれまでの5年間から10年間に延期するとしています。

 これまでも1丁の銃器所持は、自宅あるいは仕事場に保管することを条件に認めていました。この場合、所有者がその施設の法的な責任者である場合に限られ、銃器携帯で外出するには「所持権」のほかに「携行権」の取得が必要でした。携行権には厳格なルールが決められていましたが、今回の法令にはありません。

 これまでブラジルでは銃器の所持や携行が法律で制限されているとは思えないほど、毎日のように銃器による殺人や強盗が頻発しています。今回の新法令の制定は、国内に合法、違法に関係なく銃器が溢れており、市民が身を守るために銃の所有を望んだ結果とされています。今後、銃器の流通が活発になり、銃器が溢れることになりそうです。

肥満女性が差別や偏見と闘う集会

 国内メディアによると、「肥満女性が公共のスペースを利用する権利」に注目を集めようと、「ビーチに肥満女性あり」という市民運動のため、女性が13日にバイア州サルヴァドール市内のビーチに集まりました。太り過ぎの人々が苦しめられている

「gordofobia」(ゴルドフォビア)と呼ばれる偏見や嫌悪と闘うこの行動は3年前から行われています。

 運動を主宰するアドリアナ・サントスさんは「運動は2016年に始まり、今年で3周年を迎えた。私達のグループはゴルドフォビア、太っている女性に対する世間の偏見と闘う目的で誕生した。太っている女性がビーチに集まるのは、ビキニやワンピースの水着姿、望む格好になること、こうしたことに審美的あるいは肉体的な基準など存在しないことをアピールすることにある」と説明しています。

 またアドリアナさんは「これらの偏見や差別を打ち破り、ゴルドフォビアに対してノーと言うことだ」と、太っていることを理由に差別を受けず、公共スペースを利用できる権利を主張しています。

学校での「性教育」と「政治議論」に大半が賛成

 大手紙フォーリャ・デ・サンパウロが報じたダタフォーリャの調査では、学校での性教育と政治的な論議に市民の大半が賛成していました。設問の「性教育は学校の授業において主題となるべきか」に対して、回答者の54%が肯定的な考えを示し、否定的な回答は44%でした。また「政治的な話題は授業のテーマになるべきか」に対しては71%が賛成、28%が反対と回答していました。

 調査では、政治的な話題を授業で取り上げることを後押しする傾向は学歴が高くなるに連れて強まっています。最終学歴が初等教育(日本の小・中学校に相当)修了の回答者は、学校の授業で政治に触れることに賛成としたのは62%でしたが、中等教育(日本の高校に相当)修了者は72%、高等教育(日本の大学に相当)修了者は83%が賛成としています。性教育についても同じ傾向が見られ、性教育を行うことに賛成する人は初等教育修了者で49%、中等教育修了者は54%、高等教育修了者は63%でした。

コンゴーニャス空港がドローンで一時閉鎖

 国内メディアによると、遠隔操縦あるいは自律航行で飛行する小型の無人飛行機「ドローン」が原因で、サンパウロ市内のコンゴーニャス空港が8日、一時閉鎖され、出発便と到着便を合わせ16便に遅れがでました。同日午後1時10分ごろ、コンゴーニャス空港の周辺空域を違法に飛行するドローン1機が確認され、同空港は約20分間閉鎖、着陸が中断されました。

 空港周辺空域へのドローン侵入による空港閉鎖で連邦警察が現場に急行しましたが、現場到着時にはドローンはすでに飛行を止めており、連邦警察はドローンの操縦者を特定出来ませんでした。空港から半径9キロメートル以内の空域はドローンの飛行が禁じられています。

 ドローンによるコンゴーニャス空港閉鎖は今回が二度目で、2017年11月12日にはドローンの侵入で午後8時15分から同10時40分まで、2時間以上に渡って空港が閉鎖されました。この時の着陸機はサンパウロ市近郊のグアルーリョス国際空港やカンピーナス市にあるヴィラコポス国際空港などに着陸場所が変更されました。

新車販売数が2年連続プラス

 国内メディアによると、全国自動車販売業者連盟が乗用車と軽商用車、トラック、バスを合わせた2018年の新車販売台数(登録ベース)を256万6235台と発表しました。前年比で14.60%の増加です。史上最悪と言われる不況の影響で4年連続で前年割れし、市場規模は10年前のレベルにまで縮小ししていました。新車市場は17年、18年には2年連続で拡大しています。

 対前年度比で最も伸びたのはトラックで、18年の年間販売台数は7万6431台と前年比46.79%増でした。バスは前年比26.83%増の1万9150台、ピックアップトラックなどの軽商用車は同16.73%増の36万8811台、乗用車は同13.23%増の210万1843台でした。

日本車は浮上せず

 昨年1年間で最も売れた車は、乗用車部門はゼネラルモーターズのオニキス、軽商用車部門はフィアットストラーダでした。日本のメーカーが製造、販売する車は、トヨタ自動車カローラが前年比10.77%減の5万9062台、ハイラックスは同14.29%増の3万9278台でした。

 乗用車と軽商用車を合わせた市場シェアはゼネラルモーターズが17.58%で1位、フォルクスワーゲンが14.90%で2位、フィアットが13.18%で3位でした。日本のメーカーは、トヨタが8.10%で7位(17年は8.75%で6位)、ホンダが5.33%で8位(同6.03%で8位)、日産自動車が3.95%で10位(同3.63%で10位)でした。

市民の65%が「経済は良くなる」

 各メディアによると、ジャイル・ボルソナーロ大統領(PSL=社会自由党)率いる新政権が発足する直前の12月18、19日に調査会社ダタフォーリャが実施した2077人への聞き取り調査で、65%が「ブラジル経済の状況は今後数カ月の間に改善される」と回答しました。8月の調査では「良くなる」と回答したのは23%でした。楽観的な回答者は、1997年に開始された同調査史上最も多くなっています。

 同調査で「今後数カ月の間に悪化する」と回答したのは9%と同年8月調査(31%)から大きく減少し、「現状維持」と回答したのは24%でした。失業率も47%が「下がる」と回答、「上がる」としたのは29%、「横ばい」は21%でした。

 なお、ブラジルが直面している経済危機に対しては、「危機は間もなく終わり、ブラジルは成長を再開する」との回答者は50%にとどまり、「まだ時間がかかる」との回答者も42%でした。「ブラジルは成長過程にある」との回答者は5%でした。

インターネット利用者が1000万人増

 国内メディアによると、ブラジル地理統計院が発表した全国家庭サンプル継続調査で10歳以上のブラジル国民(約1億8100万人)の69.8%がインターネットにアクセスしていることが判りました。2016年は64.7%でした。この1年間で新たにインターネットの利用者が1000万人増加した計算になります。

 利用者は若者より年配者に増加が見られ、特に60歳以上の利用者が増加しています。また、10歳から13歳の年齢層も増加傾向にあります。インターネットへのアクセスは携帯電話での利用が多く、パソコンでの利用者は減少傾向にあります。

 インターネット利用の目的は、電子メールの送受信が低下し、音声または動画による連絡が増加しています。最も多かったのはアプリケーションを利用した文章、音声や画像メッセージの送受信でした。インターネットを利用しない人は、使い方が分からないからが38.5%で最も多く、興味がないというのも36.7%でした。

男女の格差が拡大

 エスタード紙など国内メディアによると、世界経済フォーラムが発表した「2018年度男女平等ランキング」で、ブラジルは149カ国中95位と判りました。前年から5つ順位を下げ、11年以降で最も低くなりました。同フォーラムの分析によると、労働市場における女性就労者の減少が主な要因としています。
 この調査では、ブラジル女性の68%しか能力発揮のチャンスがないと判断されています。南米諸国のランキングでもブラジルは21位で、ベネズエラキューバホンジュラスボリビアを上回るっているに過ぎません。インドネシアベトナムケニアミャンマーはブラジルよりも上位に位置しています。

 医療と教育に関する限りブラジルは、男女格差は認められませんが、政治分野では149カ国のうち112位と、世界平均をかなり下回っています。17年度は110位でした。閣僚レベルの男女格差は、下位10カ国の中に入っています。

<註>今年はこの情報で終わりです。来年は7日から予定しています。