ブラジルの最新情報

NPOチャレンジブラジルが、ブラジルのニュースをお届けします。

連邦検察が大統領を収賄罪で起訴

 ブラジル連邦検察は26日、食肉加工会社「JBS」から50万レアル(約1700万円)の賄賂を受け取ったとして、テメル大統領を収賄罪で起訴しました。連邦警察は、同社幹部の証言でテメル大統領、ロウレス元下院議員を収賄司法妨害、組織犯罪加担の容疑で捜査、22日になって連邦最高裁報告官のファキン判事が捜査報告書を連邦検察に送付、検察は起訴するかどうかを検討していました。大統領は、一貫して関与を否定しています。

 連邦検察が大統領を起訴した場合、最高裁が起訴を受理するかどうかの前に下院議会で議員の3分の2以上の賛成が必要になります。議会の賛成が得られて初めて最高裁は公判を開始するかどうかを判断します。現状では連立与党が下院の多数を占めており、公判開始は議会で否決されると見られています。

 ファキン判事が今回送付した報告書は最終のものではなく、連邦警察は今後、最終報告書と大統領と贈賄側のバチスタ会長との録音されたものなども最高裁に提出することになっています。

農産物収穫予想を上方修正

 国内各メディアによると、ブラジル地理統計院が8日、2017年の農産物収穫量予想の上方修正を発表し、前年比29.2%増の2億3860万トンになるとしています。地理統計院は当初、今年の収穫量を前年比16%増と発表していました。それが月を追うごとに上向きに修正されていました。

 17年の収穫量の伸びは主に大豆とトウモロコシの収穫拡大によるものです。統計院の最新の推計では、今年の収穫量の93.4%を米、トウモロコシ、大豆が占めるとしています。昨年と比べ米は14.7%、トウモロコシが52.3%、大豆が17.2%、収穫が増加しています。

サントス市が占い師に過料4000レアル 

 地元メディアによると、観光地で有名なサントス市が「あなたの愛する人を取り戻します」「愛する人をつなぎ止めます」などの宣伝文と連絡先、料金(200レアル)を書いたチラシを市内の電柱に貼りまくっていた占い師(女性、86歳)に4000レアル(約14万円)の過料を科し、すべてのチラシを剥がし撤去するよう命じました。

 市当局はここ2カ月の間にチラシに対する苦情を複数受けたことから、チラシの主の「ジェイドの母」と名乗る占い師と面会し、過料とチラシの撤去を命じました。ちなみに「ジェイド」とは宝石の翡翠(ひすい)のことです。サントス市は電柱や公共機器に広告チラシを貼り付けたりすることを条例で禁じています。これに違反すると過料に処せられ、30日以内に過料を納めるか、または意義申し立てをする必要があります。

 「ジェイドの母」の過料騒ぎは初めてではなく、2015年に「ジェイドの母」の孫が、今回と同様のケースで1万レアルの過料を科されています。「ジェイドの母」自身も14年にも科料を科されており、この時は環境犯罪犯として警察へ連行されてもいます。

大統領のバチスタ氏提訴を棄却

 国内メディアによると、食肉加工大手JBSと親会社J&F社オーナーのジョエズレイ・バチスタ氏をテメル大統領の弁護士が「雑誌での発言はでたらめだ」として刑事告訴しましたが、ブラジリア第12連邦裁判所の判事は20日、同訴えを棄却しました。

 判事は棄却決定理由を、「バチスタ氏がインタビューで語ったのは同氏が司法取引で行った証言の文脈における事柄であり、他者のイメージを傷つける意図はなく、指摘された罪にはあたらない」としています。

 大統領の弁護士は訴えの中で、「バチスタ氏がテメル大統領をブラジルで最も危険な犯罪組織のリーダーなどと雑誌で誹謗しているのは、虚偽をもって大統領を攻撃するもので、大統領の誠実さに疑念を抱かせるものだ」と指摘していました。

テメル大統領がバチスタ氏を名誉棄損で提訴

 地元メディアによると、テメル大統領の弁護士が19日、食肉加工大手JBSと親会社J&Fオーナーのジョエズレイ・バチスタ氏を誣告、名誉棄損、侮辱にあたるとして、ブラジリア第12連邦裁判所に刑事告訴しました。バチスタ氏が雑誌「エポカ」のインタビューで「テメル大統領はブラジルで、最も大きく最も危険な犯罪組織のリーダーだ。クーニャ元下院議長への口止め料支払いを大統領は知っていた」といった発言を受け、弁護士が事実無根と訴えたものです。大統領サイドは刑事告訴だけでなく控訴裁判所に、「発言で精神的損害を受けた」と慰謝料の支払いを求める訴訟も起こしています。

 ペトロブラス汚職で捜査対象となっているJ&Fは、連邦検察庁と司法取引で合意し、バチスタ氏を含む同社幹部がテメル大統領について証言を行い、大統領は司法妨害収賄、犯罪組織形成の疑いで最高裁の捜査対象になっています。

 16日に発行されたエポカ誌のインタビュー内容が報じられた後の17日、大統領府広報局は声明を出し、「バチスタ氏の発言内容は虚偽であり、司法の場で争う」という意向を示していました。

 テメル大統領は19日、公式訪問先のロシアへ向け出発しました。

政治危機で投資時期を再検討

 自動車メーカー各社で作る全国自動車工業会のアントニオ・メガレ会長は国内メディアの取材に、「現在の政治危機(汚職捜査)によってメーカー各社が投資を中止することはないが、各社は(投資の)スピードを再検討している」と語りました。

 各メディアは、メーカー各社は投資を中止するのではなく、投資時期を再考していると報じています。各メーカーは投資計画を3カ月を目途に先延ばしするようです。

 政治的危機が自動車の売れ行きに影響があるかどうかについてメガレ会長は、「少なくとも今のところ悪い影響は出ていないが、心配なのはディーラーへの客足が落ちていることだ」としています。

高齢のカード利用者狙う詐欺

 地元メディアによると、ペルナンブコ州文民警察は、クレジットカード利用者をねらった新手の詐欺とみられる犯罪グループを追っています。被害に遭っているのは主に高齢者です。

 犯罪グループの手口は以下のような手順です。

 まず犯罪グループは被害者のデータを入手するため被害者に電話をかけ、高額な商品が購入されていると偽の情報を伝えます。その後、カード会社の職員を装って被害者の自宅に赴きカードを渡すよう求め、当局に報告するため調書に個人情報を書き込むように強要します。警察の調べでは、州都レシフェ市では10日間で12人が警察に通報してきました。

 レシフェ市南部の警察関係者は、「犯人たちは被害者自宅の固定電話に電話をし、別の州で買い物が行われたと伝える。被害者に商品購入の有無の確認を求め、購入を否定すると、カードをキャンセルするように勧める。そのとき犯罪グループは電話をそのままの状態でカード会社へ連絡するよう伝え、カード会社からの確認通知を受けられないように携帯電話をブロックしている。40分過ぎた頃自宅にカードを受け取りにきた男に渡すと、まもなくカードが不正使用され始める」と説明しています。自宅内や店舗内のセキュリティーカメラの映像から、1人の容疑者が特定され、グループのメンバーとみられる2人の女性も捜査線上に浮かんでいます。

 警察では、「別の電話機でカード会社のオペレーターに電話し、確認すること。文民警察もカード会社も、誰の家にもカードを取りに行く事はしない」と話しています。

娘虐待容疑で母親逮捕

 地元での報道によれば、自分の娘(17歳)を1カ月以上家の中に鎖で繋いで閉じ込めていた母親(43)が13日、サンパウロ州ソロカバ市内で虐待の容疑で同市警備隊に逮捕されました。逮捕された母親は、娘は薬物中毒のため、中毒を治すための荒療治だったと供述しています。

 同市警備隊は匿名の通報で児童相談所の代表者と問題の家を訪れ、鎖で洋服ダンスに繋がれた少女を見つけました。少女の母親は警備隊に、「娘は12歳の時からコカインやクラック(たばこで吸える形状のコカイン)を使用しており、使用を止めさせるため鎖で繋いだ。中毒を治療する方法はこれしか知らなかった」と話しています。

 調べによると、母親は43日間も娘を鎖で繋ぎ、「少女は栄養不良の兆候を見せていたが、それは母親が娘に食事を与えていなかったと言うことではなさそうだ。調べる必要はあるが、薬物依存者は通常、拒食症になるケースが多いからだ」と警備隊は見ています。

高まる風力発電への期待

 タイバ風力発電所(北東部セラー州フォルタレーザ市)管理会社の技術担当者は、「新たな需要向け、特に北東部など深刻な干ばつに苦しむ地方での発電には再生可能エネルギーである風力発電が適している」と話しています。強い風が継続的に吹く地域の多いブラジルは、エネルギーの面から見れば、風力発電に適している国のようです。

 国内メディアも、「強い風が吹く地域が多く、風力発電に適した国だ。実際、国内の風力発電能力と実質的な発電量との比率は40.7%で、世界平均の23.8%を大きく上回っている。現在は水力発電が大半を占めているが、風力発電太陽光発電がますます増えていくだろう」と報じています

 ブラジル風力エネルギー協会のデータによると、16年度の風力発電は国内の電力の6%に過ぎませんが、海岸地域にある風力発電容量は55%も強化されており、今後有望な電力供給設備になる可能性を指摘しています。タイバ風力発電所の技術担当は、「風力発電は今日、北東部の州都では極めて重要な位置を占め、この地域のエネルギー需要の40%を満たしている。一年の間には、需要の60%以上を供給することもある」と、風力発電の重要さを指摘しています。

カブラル元リオ州知事に禁錮14年

 ペトロブラス汚職案件を審理するクリチバ第13連邦裁判所は13日、ペトロブラス関連の工事契約に絡む汚職裁判でセルジオ・カブラル元リオ・デ・ジャネイロ州知事に収賄および資金洗浄の罪で禁固14年2月の有罪判決を言い渡したと発表しました。カブラル元知事は知事時代の汚職関与容疑を含む8案件で起訴されていますが、ペトロブラス関連の訴訟では最初の有罪判決となりました。国内メディアが伝えています。

 判決文は、知事在任中の組織的な賄賂要求がリオ州の経済危機の起点になったと指摘、選挙で選ばれた知事として無責任と糾弾しています。また、賄賂額の270万レアルを価値修正した約666万レアルの罰金支払いを命じ、控訴しても勾留状態は継続するとしています。

 カブラル元知事は昨年12月、知事在任中の2007年から11年間にペトロブラス関連施設の土木工事を請け負った建設会社から少なくとも270万レアル(08年当時の価値)の賄賂を受け取ったとして連邦検察庁に起訴され、これまで裁判が続いていました。同被告は昨年11月に逮捕以来勾留されたままです。

 今回の裁判では、カブラル被告の知事時代の局長、共同経営者に対しても収賄資金洗浄の罪で有罪判決が言い渡されました。同被告の夫人も同様の罪で起訴されていましたが、証拠不十分で無罪でした。

 今回の判決を不服として被告側は上訴する意向です。