中南米の最新情報

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大統領のビデオを削除

 地元メディアによると、フェイスブックとインスタグラムは30日、ボルソナロ大統領が投稿したビデオを削除しました。削除されたビデオは大統領がブラジリアで支持者の集会に顔を見せ、参加者と言葉をかわし、露天商人の「店を開いて普通に働かなければならない」という言葉に頷き、営業の継続に賛意を示したものです。

 両社はこのビデオが「(コロナウイルス感染防止策で)人々に誤った情報を与え、害を及ぼす可能性があるため削除した」と述べています。大規模集会の自粛を訴えるWHO の方針に反するというものです。

 このビデオ削除の件で大統領は、コメントをしていません。

ボリビア、ウルグアイでも死者

 ブラジルメディア29日の報道によると、ボリビアのクルス保健相は29日、家族からコロナウイルスに感染した78歳の女性が死亡したと発表しました。同国で最初の死者です。同保健相は「コロナに最も脆弱なのは高齢者であり、十分な警戒が必要」と記者団に語っています。ボリビアの感染者は81人が確認されています。

 またウルグアイ保健省は300人の感染者がいるとしており、28日には71歳の元政府高官が死亡、最初の死者になりました。

地方自体が大統領の政策に反対表明

 地元メディアによると、全国市長会は27日、ボルソナロ大統領の新型コロナウイルス政策に反対を表明し、「大統領の政策は健康崩壊につながる可能性がある」と警告しました。保健省によると、27日現在、ブラジルで92人が死亡、3,417人が感染者しています。

 市長会は連邦政府に書簡を送り、「社会的な制限を停止した場合、統一医療システムの崩壊につながる可能性がある。政府はこれについて責任を負えるのか」と指摘し、書簡は大統領のほか司法長官、保健相にも送られました。

 大統領の政策には各市長に限らず、各州知事も反対を表明しています。

大統領のコロナ対策に州知事が猛反発

 地元メディアによると、「学校を再開して経済活動に戻るべきだ」と州知事たちが実践している外出自粛処置を批判したボルソナロ大統領の政見放送州知事たちが反発しています。特にゴイアス州ロナウド・カイアド知事は「政治においても人生においても、無知は美徳ではない」と大統領の政策に拒否反応を示しています。

 カイアド知事は24日に大統領とビデオ会議を行い、コロナウイルス感染拡大について話し合いました。会談後同知事は「大統領はコロナウイルスの理解が足りない。このため保健当局の警告に反する声明を出した」と批判し、「政府とは決別する。今後、大統領と会談はしない」と強調しました。

 さらに同知事は、「我々は科学、専門家、および世界保健機関の発言に基づいて意思決定を行っている。大統領の命令は採用しない」とも語りました。

東京オリンピック延期をブラジルでも報道

 ブラジルメディアは24日、東京オリンピックが2021年まで延期されたことを報じました。報道によると、日本の安倍晋三首相は24日、「7月24日から開始予定の東京オリンピックを1年延期するよう国際オリンピック委員会IOC)に電話で要請し、IOCはこれを受け入れ、2021年まで延期することになった」と発表しました。オリンピックが延期されたのは今回が初めてです。第一次および第二次世界大戦のため1916年、1940年、1944年は中止になっています。

 安倍首相は、バッハIOC会長と電話会談の後、「IOCは延期要請を受け入れた」と記者団に発表、IOCも「日本政府と延期について文書を交わし、署名した」と発表しました。コロナウイルスが世界中で猛威を振るう現状では、第32回オリンピック大会のスケジュール変更はやむを得ないと見られていました。 小池百合子東京都知事は「2021年開催でも正式名称は東京2020で変更しない」と語りました。

 今まで通りのケジュールで開催された場合、カナダ・オリンピック委員会は23日に2020年オリンピックとパラリンピックをボイコットすると発表し、オーストラリアも選手を送らないと述べていました。このほかノルウェーとイギリスはIOCに「オリンピックに参加しない」と圧力をかけ、ブラジル、スロベニア、ドイツ各オリンピック委員会も延期を要​​求していました。

 「ニューヨーク・タイムズ」の調査では、選手の過半数(78%)が延期を支持していまず。多くの国でコロナウイルスを封じ込めるため旅行が禁止され、選手たちは外出できず、練習も行えない状態でした。

ブラジルの死者34人

 地元メディアによると、ブラジル保険省は23日、ブラジル26州と連邦直轄区でコロナウイルス感染者が1,960人になり、死者は34人と発表しました。死者30人はサンパウロ州で、リオデジャネイロでの死者が4人です。

 世界ではコロナウイルス感染者は35万人、死者1万5千人を数えます。保健省はブラジルでも感染者が増加を続けており、ウイルスは旅行経験のない人や海外に行った人と接触した人の間で循環を始めているとしています。マンデッタ保健相は「感染者が4月に急増し、医療制度が崩壊する可能性がある」と語りました。

 ボルソナロ大統領は22日、コロナウイルスが猛威を振るう4カ月間、労働契約と賃金を停止できる暫定措置を発表しました。政府は、これは大量解雇を回避する方法である、としています。

中国がコロナウイルス検査キットを寄贈

 地元メディアによると、ブラジル健康監視局は21日、中国から寄贈された簡単なコロナウイルス検査キットのテストを始めると表明しました。同キットは中国規制当局と欧州委員会で承認されていますが、WHO(世界保健機関)はまだ未検証です。

 監視局は、数分間で検査結果が判る同キットの用途はこのため限定的になり、医療チームによる感染した医師など専門家の検査に使用する、としています。

アルゼンチンは外出禁止令

 ブラジルメディア19日の報道によると、コロナウイルス感染者128人に増加したアルゼンチンのフェルナンデス大統領は19日、コロナウイルス感染者の増加を防ぐために20日から31日まで外出を禁止すると発表をしました。市民は薬品、食料品購入以外では外出できなくなります。違反して外出した場合、公衆衛生違反罪で逮捕される可能性があります。

 同措置を発表した大統領は「私たちは絶対に頑張る」と語っています。15日からアルゼンチン政府は国境を閉鎖し、アルゼンチン人と居住者のみ入国を認めていましたが、危険地域(ブラジル、チリなど)からの入国者は14日間隔離されます。

 このほかコロンビアでは、自国人であっても23日からは、他の国からの入国は許可されません。チリでも、入国を一時的に制限しています。

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ベノスアイレス市内=資料写真=

大統領らのマスクの使用法は間違い

 地元メディアによると、ボルソナロ大統領、マンデッタ保健相ら政府幹部が18日、マスクをして記者会見をしました。席上、大統領らは質問に対しマスクを外して答え、終えるとマスクを再着用していました。この様子を見ていた感染学の専門家は、「彼らはマスクの使い方が間違っている。あれでは、もし彼らがウイルス感染者だったら、他の人にうつしてしまう」と指摘しました。

 感染学者はマスク使用について、「感染していない人々を感染者から守ることにある。患者を診療するする医師や看護師は安全面が強化されたマスクを着用し、患者は一般的なマスクを使用する」と説明、「マスクを使うのなら、鼻と口を覆い、着脱すべきではない」と語りました。マスクに付着したウイルスが手に移り、その手で顔を触ることで目、鼻の粘膜から体内に侵入する、としています。